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help リーダーに追加 RSS 「マダムアルディ?」と「グスコーブドリの伝記」宮沢賢治

<<   作成日時 : 2008/05/11 14:38   >>

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ブドリにはネリという妹があって、二人は毎日森で遊びました。
ごっしごっしとお父さんの樹を鋸(ひ)く音が、やっと聴こえるくらいな遠くへも行きました。
二人はそこで木苺の実をとって湧水に漬けたり、
空を向いてかわるがわる山鳩の啼(な)くまねをしたりしました。
するとあちらこちらでも、ぽう、ぽう、と鳥が睡そうに鳴きだすのでした。
 お母さんが、家の前のちいさな畑に麦を捲いているときは、
二人はみちにむしろをしいて座って、ブリキ缶で蘭の花を煮たりしました。


豊かなイーハトーブの森の中、幸せに暮らすグスコーブドリの家族。
しかし、ある年のこと
いつもなら雪がとけると間もなく、
まっしろな花をつけるこぶしの樹もまるで咲かず、
五月になってもたびたび霙(みぞれ)がぐしゃぐしゃ降り

異常気象のため飢饉がやってきます。
お父さんと、お母さんは、森に入ったまま戻ってきませんでした。
ブドリはひとり旅立つのです・・・




今回は「グスコーブドリの伝記」と「農民芸術概論網要」と
こころにうつりゆくよしなしごと。

今年のベランダガーデンでは不思議なことが起こりました。
「完璧な白薔薇」何十枚もの花びらが重なるはずのマダム・アルディの株から、
突然、ひとえ咲きの原種に近い薔薇が咲いたのです。
不思議にも、つぼみの形も、葉の形状もそっくりなのに。

こういった不思議は園芸をやっていると時々あるのです。

多分、挿し木に使った元の木から出たのだろう、と思います。
一枝だけ先祖がえりもオカシイですし、他の枝に花はありません。
以前育てていたライラックでも、同じようなことがありました。
放置しておくと、マダム・アルディは「無くなって」しまうのです。
ひとえ咲きも薔薇はとても綺麗です。
しかし・・さて・・・どちらを取ったら良いのでしょう・・・

  
ふしぎな気持ちはもうひとつ、
今年から「黒点病」の治療薬をかえたところ、驚くほど薔薇の病気と虫害が減りました。
友人と佐藤春夫「田園の憂鬱」の話になった時のこと。
「園芸家の薔薇は簡単に病んだりしませんよ」
と笑い話のように手紙に書いた後で。
園芸家は放置しておけば『必ず病む』と云っても間違いの無い
人の手で作り上げた薔薇という植物を心から愛しみ育て上げます。 
    少しでも美しい花が見たい
     ・・・・ひょっとしてこれは、日々自然に逆らう行為なのかもしれません。

 少しでも作物を多く、作物の病気を少なく
グスコーブドリの物語を読みながら、私は庭の薔薇を思っていました。
かなり隔たりはあるものの、私の中で「農業」を思わせる行為は庭仕事ぐらい。


私(達?)は多分「飢饉」という物を知らないのでしょう。
残念なことに農家の暮らしは、都会に住む私からは縁遠く思えます。

グスコーブドリの物語のなかで必死に農業で暮らしをたてている苦労は、
科学が進歩した現代では、随分と改善されたのではないかと推測します。
宮沢賢治の時代から、今の私達を眺め見たとするならば、
私達は少しでも幸せに近づいた筈なのだと。


「羊のドリー」と「チューリップ狂時代」をとりとめもなく考えながら、
庭で必死に草取りをしていたら、流れる汗も忘れるほどに、
   「身心脱落」ってこう云うこと!?
う〜ん、やっぱり庭仕事はやめられないなぁ。

最後に井上陽水    ワカンナイ  (〜ライオンとペリカンより)
 
   雨にも 風にも 負けないでね
   暑さや 寒さに 勝ち続けて
   
   日照りの都会を哀れんでも
   流れる涙でうるおしても
   誰にもほめられもせず 苦にもされず
   デクノボウと呼ばれても笑えるかい?

   君の心は誰にも ワカンナイ
   慎み深い願いも ワカンナイ
   明日の答えがわかれば つまんない
   君の時代のことまで ワカンナイのよ

                      LION&PELICAN
これは、「解らないものを好きになってはイケナイという決まりはない」
という歌なのだと、ふと思ってみました。

『理解しきれない宮沢賢治を「好きだ」と言ってはイケナイ、なんてことは無い』と

そうそう、あやうく言い忘れるところでした。
「グスコーブドリの伝記」はハッピーエンドです。  多分・・そうだと思います。
ですからみなさん、どうぞ安心して読んでください。

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なんとなく付録:農民芸術概論網要より
おれたちはみな農民である ずいぶん忙がしく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活する道を見つけたい 〜中略〜

正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう 求道すでに道である



グスコーブドリの伝記 
農民芸術概論網要   宮沢賢治   昭和文学全集   巻四 

井上陽水 ワカンナイ アルバム「ライオンとペリカン」より 

文頭の写真は「マダム・アルディ」から出てきたROSA・・・なんだろう?
原種に近いワイルドローズなんだと思います。不明です。
LION&PELICAN

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