![]() 死なずに世の中に背くという方法は 「世捨て人」と云っても、今昔物語集 仏法 にあるように、 何らかの理由で人生に絶望などして『出家』する、 そういった者ばかりでは無かったと柳田國男は説きます。 それだけならよいが、人には尚是という理由が無くて ふらふらと山に入って行く癖のようなものがあった。 少なくとも今日の学問と推理だけでは説明することの出来ぬ 人間の消滅、殊には此世の執着が多そうな若い人たちが、 突如として山野に紛れこんでしまって、何をしているかも知れなく なることがあった。 自分がこの小さな書物で説いて見たいと思うのは 主として斯うした方面の出来事である。 と云う話しからはじまって、多方面に向かってぐんぐんと展開してゆきます。 柳田國男「遠野物語」はその初版序文からして、文学作品としては 極めて高い評価を得ているのですが、この山の人生には、 また少し違った柳田ワールドの魅力があり引き込まれたように一気に読みました。 何気なく「定本柳田國男 第四巻」の月報を手に取ると興味深い文章が載っています。 亀田純一郎氏の 『山の人生』回想 より 「解説を書く段になって、『山の人生』のところが、どうもまとまらない。 学生の頃からくり返し読んであるうえに、編集と解説のためだけでも 五回くらいは読んだが、『山の人生』の主題、要旨といったものを つかむことができない。このしごとでは、先生のもとへ何回となく参上したが、 『山の人生』はどうも要旨がわかならいむね申しあげると、 先生は「そうかねえ。」と、そんなはずはないがというご様子で笑っておられた。」 このあと柳田自身による後日解説が載っているのですが、かなり「お人が悪い」 か「おちゃめ」な翁です、この方。(スミマセンこの先を書くと折角の亀田氏の オチが台無しなので書かずにおきます。) 柳田國男、私自身は「年中行事覚書」から入ったのですが、 ずるずると深入りしています。 作品も魅力的なのですが、人物も極めて魅力的です。 まあ、「食えないじいさん」なのですが・・・ 定本 柳田國男は中央図書館にはあると思います。 図書館の本にはかならず月報がついていますから、 ご興味のある方は先を楽しみにお読みください。 柳田國男はあと四年ほどで著作権切れ、よって青空文庫にはまだありません。 図書館にはありますが、案内を載せておきます昭和文学全集〈4〉 定本柳田國男は古本購入サイトにはあると思いますが、古い本です。 文頭画像は「萩の花」、去年の今頃にはまだ咲いていなかったのですが。 ウチの萩、今年は早咲きかな?と思っておりましたところ、近所の空き地に 蓬(よもぎ)達にうもれて萩が沢山咲いておりました。 もうひとつは「八重咲きのくちなし」。とても甘い香りですが、青虫の大好物! なので監視を怠ると大変、ぺろりと食べられてしまいます。 山の人生 柳田國男 昭和文学全集 巻四 『山の人生』回想 亀田純一郎 定本柳田國男 月報より
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「山の人生」という作品はまったく知りませんでした。遠野物語とはまったく傾向が違うようですね。興味を引かれます。亀田純一郎の文章から、難解なものに思えるのですが。 |
エフ・エム 2008/06/01 17:13 |
エフ・エムさん、こんばんは。 |
ちと 2008/06/01 20:27 |
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