「ちと」・・・読書と静かな生活と

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 「まつばうんらん」と「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

<<   作成日時 : 2008/05/04 10:43   >>

トラックバック 0 / コメント 3

画像

ジョバンニは、せわしくいろいろのことを考えながら、
さまざまの灯りや木の枝で、
すっかりきれいに飾られた街を通っていきました。
時計屋の店には明るくネオン灯がついて、
一秒ごとに石でこさえたふくろうの赤い眼が、くるっくるっとうごいたり、
いろいろな宝石が海のような色をした
厚い硝子の盤に載って
星のようにゆっくり循(めぐ)ったり、
また向こう側から、
銅の人馬がゆっくりとこっちへまわって来たりするのでした。
そのまん中に円い黒い星座早見が
青いアスパラガスの葉で飾ってありました。

ジョバンニはわれを忘れて、その星座の図に見入りました。



「銀河鉄道の夜」ほど、読む人によって違ったおはなしに思えるものも無いのではないか・・と思います。
同じ活字の並びのなかから、
あなたが以前に読んだおはなしと
私が今しがた読み終えたおはなし、
あなたがもう一度読むおはなし、

それらは似ているかも知れないけれど、全く別のおはなしなのでしょう。


    「そんな神さまうその神さまだい。」
    「あなたの神さまうその神さまよ。」
    「そうじゃないよ。」
    「あなたの神さまってどんな神さまですか。」
    青年は笑いながら云いました。


実は私、宮沢賢治初心者なのです。
この人の幻想世界に入るのには、
落ち着いた環境が必要なんじゃないかと思いまして、
休日の、十分な時間と静寂の中で読んでいました。
そうですね・・たとえば・・
休日出勤のオフィスとか
子供達が出かけた後の静けさとか
テストが終わってほっとした深夜とか・・・



        「けれどもほんとうのさいわいは一体なんだろう。」
         ジョバンニが云いました。
        
        「僕わからない。」
         カンパネルラがぼんやり云いました。


「カンパネルラ」というと、「カンパヌラ」桔梗科の紫がかった青い花を思い出します。
「つりがねにんじん」に似たひっそりとした花です。
「銀河鉄道の夜」には、沢山の植物が登場します。
(「銀河鉄道・・」に限らず、宮沢賢治のお話にはたくさんの植物が
幻想世界を作り上げる重要なアイテムとして描写されているのですが。)

秋の夜に此のお話しをしたほうが良いかしら、とも思ったのですが、
読後の感想が変わる前に載せてみました。



文頭「まつばうんらん」は北アメリカからの帰化植物だそうです。
はるばる旅をして、こんな小さなベランダガーデンに来てくれました。
雑草なのでしょうが、増やそうと思っています。
この花は可憐なのですが、とても強いようです。
近くの郵便局のコンクリートの割れ目から花を咲かせていました。

付録をつけます。「マーガレット・メリル」
木薔薇と分類したりします。Harkness1978
モダンローズなので、整った顔立ちです。
丈夫で、ややダークな照葉と、アイヴォリーの花が印象的です。
今年いちばんの花がさいたので添えておきます。
画像

左下の植物は園芸種の「ベルガモット」。
紅茶アールグレイの香料として有名です。
(補足5/7・アールグレイの香料『ベルガモット』はかんきつ類。
その香りに似ているので、名前が同じなのです。しそ科、和名「たいまつばな」)

「銀河鉄道の夜」 宮沢賢治 昭和文学全集 巻四

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

5/13追記 宮沢賢治はちくま文庫が旧仮名で書いてあるそうです。
底本が様々にあるようなので、ご興味ある方はネット検索してみてください。
また、興味深い記事を見つけたので掲載しておきます。

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
ちとさん、こんばんは。
昔々、宮沢賢治に夢中になった頃を思い出しました。「銀河鉄道の夜」など、青少年時代は、幻想世界に自分自身が入りこむようにして、読むことができました。年を取ると、作者の意図を考えながら客観的にしか読めなくなったような気がします。ただ、賢治の童話や詩にはいろいろな植物がふんだんに出てきます。読み方を変えて、そんな植物の姿をたどりながら読むのも楽しいかなと思っています。「つめくさ」がともすあかりを数えながら「ポラーノの広場」を探しに行くように。「ポラーノの広場」は銀河鉄道以上に好きな童話でした。
マーガレットメリルは、図鑑にありました。1978年にイギリスで作出されたフロリブンダ系で、よくにおうとか。いいバラですね。
エフ・エム
2008/05/04 21:52
ちとさん、こんばんは。
貴ブログ「読書と静かな生活と」を私のHPのリンク集にリンクさせていただきました。http://michikusanojikan.at.webry.info/
の中にあります。よろしかったでしょうか。なにかありましたらご一報下さい。
エフ・エム
2008/05/06 21:51
エフ・エムさん、おはようございます。
コメントを頂きありがとうございました。
GWが続いているちとです。
仰る通りにマーガレットメリルはとても良い香りです。お花屋さんには売ってない薔薇は育てていて楽しいです。

HPリンクに入れて頂き恐縮いたしております。
エフ・エムさんのクオリティーの高いHPについてゆけるでしょうか・・花のこともあまり詳しくはないので、今後ともご指導お願い申し上げます。
「ポラーノ」はご紹介いただいたので、宮沢賢治は他をもう一つ・・と楽しみに考えています。
ちと
2008/05/07 09:04

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文