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help リーダーに追加 RSS 「ヒメツルソバ」と「蒲生氏郷」幸田露伴

<<   作成日時 : 2008/04/22 20:40   >>

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  まずは、伊達政宗から

政宗は小十郎の意見を質(ただ)すと、小十郎は、
天下の兵はたとえば蠅のようなもので、
これを撲(う)って逐(お)うても、散じては復(また)集まってまいりまする、
と丁度手にした団扇を揮(ふる)って蠅を撲つまねをした。
そこで政宗も大いに感悟して天下を取らぬことにしたというのである。


戦記モノの苦手な私が、いちばん面白く読めたのが、この伊達政宗の逸話でした。
「策略」とか「陰謀」に対して、あまり興味が湧かない性質(たち)なのですね。
でも、皆が「天下を取らぬことにした」らおはなしも進まず、国も統一されません。


気を取り直して、もうすこし
実に混乱から整理へと急いで、譬えば乱れ垢づいた髪を
歯の疎(あら)い丈夫な櫛でゴシゴシと掻いて整え揃えて行くようなことをした人であった。
多少の毛髪は引切っても引抜いても構わなかった。
其為に少し位は痛くっても関(かま)うものかという調子で遣りつけた。



・・これは秀吉のことを表現した部分です。なるほど・・



では、表題 「蒲生氏郷がもううじさと」 はと云いますと・・・・これが渋すぎて・・・

此のむずかしい場処の、むずかしい役目を引受けさせられたのが
鎮守府将軍田原藤太秀郷の末孫と云われ、江州日野の城主から起こって、
今は勢州松坂に一方の将軍星として光を放って居た蒲生氏郷であった。


・・頑張ったんですけどね、ちょっと理解しきれたとは言えないと自分でも思います。
戦国時代の基礎知識があれば、この物語もかなり楽しめるとは思います。
(私自身は不得意科目の宿題を残した気分です。)

「我こそは!」と仰る方、是非読破を目指してみてください。


昭和文学全集の幸田露伴はこれでお仕舞です。
露伴の作品をいくつか読んで感じたことは、

読者を闇の中に放り出したまま、置き去りにしないやさしい作家さん

だなあと思ったのです。
なにかこう、読者の気持ちを気遣うやさしさがあるような。

・・・しかし、ですね
生身の露伴がどのような生活を送っていたか」
「一口で言ってしまえば、必ずしも平和な家庭ではなかった。
」そうです。

心身ともに疲労困憊、それでも、彼は心を励ましながら、
つぎつぎと刮目に値する作品を書きつづけたのである。

そうしてまた、「幸田露伴は私小説とは無縁だった」ともあります。

日常生活がそんな風であれば、普通の作家ならその苦しみをもネタにして、
作品に仕上げる所だと思うのですが、露伴はそうしなかった。
これはひょっとしてありそうで無いことなのかもしれません。



文頭画像は調べた範囲では「ヒメツルソバ」にいちばん近かったです。
帰化植物のようです。ヒマヤラ原産とありました。
植物の世界も、日々「国盗り物語」なんですよね、ふうっ・・・

次回は高浜虚子、比較的得意分野です。

昭和文学全集 4 蒲生氏郷(がもううじさと) 幸田露伴 
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